「最適な」制度を「最適な」技術に「最適な」タイミングで、実施できる「政策」が必要です。
自然エネルギーを普及するための政策は以下4つあり、それぞれメリット、デメリットがあります。自然エネルギー技術にも、いろいろな技術水準のものがあります。技術水準にあった制度を市場の状況にあわせて、素早く調整できるような体制にすること。導入目標値をしっかりと決めることが、最も大切です。
導入補助金制度
設備を買うお金の一部を政府が補助する制度です。導入コストが高い場合に効き目があります。しかし、補助金総額には上限があるので、もらえる人ともらえない人が出たり、コストが安くなるのを待つ、買い控えが発生します。また、いつまで継続されるのかわからない時は、投資家やメーカーの投資計画が立てにくくなります。さらに、補助金を配るためには窓口を設置したり、広報したりするお金がたくさんかかってしまいます。
※環境省「低炭素社会構築に向けた再生可能エネルギー普及方策について」(PDF)をもとに、GEINにて編集
RPS制度
政府が電力会社に一定の電力を自然エネルギーで作ることを義務づける制度です。自然エネルギー間の競争をさせることで、費用対効果の高い導入拡大ができます。しかし、技術水準に差があるいろいろな技術が同じように競争させられてしまうので、太陽光発電のように他に比べてコストが高い技術の導入が進みにくいのです。また、将来の電気を買い取ってくれる値段が、保証されていないので設備や機械を買っても、いつ元がとれるのかわかりません。
余剰電力買取メニュー
自宅で使った電気より、発電した電気の方が多い場合、余った分を電力会社が、自主的に買い取るメニューです。固定価格買取制度に似た効果があります。日本でも、これがあるから、太陽光発電を買った人が多いのではないでしょうか。しかし、今の買取価格(23 円/kWh)では元がとれるまでに約30 年もかかるので、買う人はまだまだ少ないです。また、あくまで電力会社の自主的な取組なので、いつか買い取ってくれなくなるかもしれません。
固定価格買取制度
電気料金に上乗せしてみんなが払ったお金を元に、自然エネルギーで発電された電力を電力会社が買い取る制度です。それぞれの自然エネルギーの技術・コスト水準を考慮して買い取り価格を決めることが大切です。適切な買取価格が決められた場合は、いつ元がとれるか予測できるので、自然エネルギーの設備を買う人が増えます。みんなの電気料金へ上乗せするので、説明責任が求められ、透明性が高まります。しかし、買取価格が低すぎた場合には導入促進効果が低く、高すぎる場合は導入に供給が追いつかなくなる危険性もあります。また、技術開発によるコスト低減や普及ペースに応じ、買取価格を定期的に見直すことが必要です。

※環境省 低炭素社会構築に向けた再生可能エネルギー普及方策について(PDF)
2.再生可能エネルギーの普及方策より抜粋
日本でも、政策の改善が検討され始めています。
日本のこれまでの自然エネルギー政策は、「導入補助金制度」「RPS制度」を中心に、電力会社が自ら「余剰電力買取メニュー」を実施してきました。2008年秋頃からRPS制度の改善含め本来どういう制度が良いかの検討も進められてきたようです。また固定価格買取制度の議論もあるようですが、国会に法案が提出され、その法案の中身と導入目標値がしっかりと決められるまで、予断は許されません。日本の未来を方向付ける大切な政策です。関心をもって最後まで見守りましょう。
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